朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「その辺りはぼかす」
「ゆるい宣言だね」
「そんなことより。――明日、言うことは謝ることだけでいい。それならいいよね?」
「………腹括るしかないよね」
「うん」
「……わかった。でもお願い。あたしの足が逃げないように、あたしのこと捕まえてて」
「了解。捕縛しておく」
「そこまで大袈裟じゃなくていいから」
手を握ってるとか肩捕まえてるだけでいいからっ。
笑満の声が明るくなっていた。
明日は遠い。今日の傷は、夜明けまでに癒せる。
「……ところで咲桜。流夜くんとはどうなりました?」
「えっ……」
く、やはり笑満はぬかりない。