朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「いつもならそうなんですけどね。……ちょっと先生に訊きたいことがありまして」
「訊きたいこと?」
「はい。……先生って、はる
「失礼しまーす。……失礼しましたーっ!」
扉を開けた音と咲桜の声がしたと思ったら、瞬時に逃げ出した。
え。
本に向けていた顔をあげた。近くに松生の顔があった。
「………」
松生も松生で固まっていた。
「――咲桜!」
机を飛び越えて、最短距離で咲桜を追いかけた。
たぶんだけど咲桜になにか誤解された!
廊下を走る咲桜はすぐに捕獲出来た。