朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】


「いつもならそうなんですけどね。……ちょっと先生に訊きたいことがありまして」


「訊きたいこと?」


「はい。……先生って、はる


「失礼しまーす。……失礼しましたーっ!」
 

扉を開けた音と咲桜の声がしたと思ったら、瞬時に逃げ出した。
 

え。
 

本に向けていた顔をあげた。近くに松生の顔があった。


「………」
 

松生も松生で固まっていた。


「――咲桜!」
 

机を飛び越えて、最短距離で咲桜を追いかけた。


たぶんだけど咲桜になにか誤解された!
 

廊下を走る咲桜はすぐに捕獲出来た。

< 14 / 336 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop