朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「あっ、はい。がんばりました」
お化粧、慣れていないけど……。
「けどちょーっと無理しすぎかな?」
「うっ……」
本当は薄ら自分でも疑問だったのだ。
流夜くんと並ぶのだから、と考えてやってみたのだけど、やはり自分には合っていなかったか……。
しゅんとしてしまうと、吹雪さんは小さく吹いた。
「素直だねえ。咲桜ちゃんは元が大人っぽくて綺麗なんだから、無理に装う必要ないってことだよ。化粧もかえって邪魔してるくらいだ」
「………」
それは……
「吹雪さん、そういうの詳しいんですか?」