朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「わ、わかりました流夜くんっ。頼るので、えと、一緒に選んでほしいので手をどけてください」
肌に触れて遮られているわけではないので、上目遣いに見上げる。
すると流夜くんはやっと離した。
「ラブラブだねえ。ま――そろそろ邪魔が来たかな」
「あのぉ、お暇ですか? よかったらご一緒しませんか? あっ妹さんもよかったら一緒に」
……妹扱いされた。
そして逆ナンというものを初めて見た。
当然されたのも初めてだ。
声をかけて来たのは一人だけど、その友人らしい女性が後ろに固まっていた。
お化粧も大人っぽい洋服も似合っている、キラキラした大人の人たちだ。