朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「いつものって……いっつも引きこもってるからんな蒼っちいんだよ。少しは日光浴びろ。だから薄倖だとか言われんだよ」
「……降渡」
「ごめんなさい」
一段低くなった僕の声に、降渡、即謝った。
ま、いいよ、と窓から外へ視線を投げる。
「……降渡さあ、絆ちゃんといると、どんな感じなの?」
「あ? だからいつも怒られてばっかだよ。りゅうみたいにベタベタな感じはろくにねえ」
「ベタベタ……」
ぷっと、小さく吹いた。