朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「ベタベタだろ、あれ。りゅうの方が惚れ込んでる感じじゃん。俺も惚れ込んでるんだけど……絆がベタベタすんのゆるしてくんない」
「うん、お前も大概絆ちゃんの話は素直だよね。流夜さ、結構ちゃんと言葉にしてるって言うか、言わない所為でのすれ違いがないみたいだよね。なんで?」
「あー、りゅうはあいつ、恋愛初心者だからじゃね?」
「……どういうこと?」
「勝手がなんもわかってねえから、隠すとか言えないとか言うレベルまでいってねーんだよ。思ったことは全部口にしちまう、みてーな」
「ああ、なるほど。……」
「ふゆ――」
「僕はなにも後悔とか、してないから」