朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「だから、頼のあの性格を知らない子が多いここは、頼に友達が出来るチャンスだった。同性でも異性でもいいから、私たち以外にも世界を持ってほしかったの。……それが、頼のあれを隠してた理由です。ごめん。流夜くんに言わなかったのは、理由はよくわからないんだけど、ただ話したくなかったから……」
ごめんなさい、とまた頭を下げられた。
「お前、過保護だな」
感想は呆れたその一言だった。咲桜はうなだれる。
「よく言われる。庇護欲が強すぎるって」
――その所為で、俺のことも護ると言い切ってしまえるのだろう。
「……写真、撮らせたのか?」