朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】


「咲桜が謝ることなのか? すぐにここに逃げて来たんだけど」
 

咲桜はまた頭を抱えた。


「……私が初代の被害者なので。止める位置もやらねばと思っていました」


「お前も被害者かよ……。なに? 黄金比率とか騒いでたけど。あいついつもぼけーっと寝てねえ?」


「……基本ぼけーっと寝てるんだけど、好みの対象を見つけると暴走するんです」


「怖―な」


「そんでさっきまでの被害者が流夜くんです」
 

遙音は胡乱な瞳で俺を見て来る。


「……神宮、お前俺を売ったな?」
 

即バレた。


「黄金比率? ってなんだ? 写真に撮るほど?」

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