朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
咲桜に逢えない時間潰しでいつもより長い時間いたのだが、思いのほか自分は咲桜に重症だったようだ。
眠気なんてからっきしだった。
「気が揉めて寝れなかった……今になってすげー眠い……」
眠気から、自分の声がふわふわしている……。
けれど、せっかく逢えたのに眠りたくないと頭が言って、必死に起きていようとする。
「もー、もう大丈夫だから、寝て。私の部屋使う?」
「却下」
「じゃあかけるもの持ってくるから」
咲桜がそんなこと言って離れようとするから、絶対に腕をどけなかった。