朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】



「……すまなかった」


「謝らなくていいけど、さっきの寝惚け癖は非道い」


「……申し訳ない。……なにかしてしまっただろうか……」


「仕留められて離れてくれなかっただけですけど、ああいうことむやみやたらにすると危ない。気を付けるように」


「……わかった」
 

――前提、寝惚けたのなんてたぶん初めてだから、自分にどんな寝惚け癖があるのかわからない。


咲桜でよかった。


いや、咲桜意外だったらその前提すら起きないのだが。


「父さんや夜々さんに怒られても構わないって言った時は、ぶっ飛ばして目を覚まそうかと思いましたよ。まだ流夜くんには死んでほしくないので」


「……そんなこと言ったのか」
 

自分の深層心理、怖―な。

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