朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「……素直になったら咲桜を恋人にしたいとか言ってしまいそうです……」
「言やあいいじゃねえか」
「駄目でしょう、咲桜は生徒な上に在義さんの娘ですよ」
「生徒は壁だろうけど、在義は関係ねえだろ?」
「在義さんの娘バカは並じゃないでしょう」
「ああ? そうか? ……ああ、そういやそうだな。けどな、流夜。あれ、ガチじゃねえから」
「……なにがですか?」
「在義の娘バカ。半ばわざとなんだよ」
「なんでそんなことを? ……って、どうしてわかるんですか?」
「何年あいつとつるんでると思ってんだ。在義な、娘ちゃんを大事にすることでしか、桃子の生を肯定出来ねえんだよ」
「………」
龍さんは続ける。