演っとけ! 劇団演劇部
第10幕 アタックNo.エイト(後編)
「勝利、ABチーム!」
どこかの試合が終わるごとに何度となく上がる歓声が体育館を包む。
憎たらしいスポーツバカの今井率いるBBチームが試合を終えてから数十分後、最後の準々決勝が終わった。
これで遂に4強が出揃ったわけだ。
残ったのは、僕らCCチームと、ライバルのBBチーム。
そして今、勝利を決めたABチームと、これから僕らが戦うDDチームだ。
DDチームはシードチームだったが、強さ基準ではなくて担任の先生のジャンケンだったので特に強いというわけではないので安心だ。
決勝戦と3位決定戦はこの準決勝戦同様、二試合同時に行われ終わり次第5分挟んですぐに行われる。
ここはとにかく早く勝って、決勝の体力を温存したいところだけど、さっき完全ストレート勝ちをしているBBチームより先に試合を終わらせることは難しいだろう。
つまり僕らはある程度の余力を残しつつ、決勝に勝ち抜き、すぐ戦える体勢を整えなくはいけないのだ。
とはいえ、まがりなりにも準決勝。
相手チームだってそう簡単には勝たしてくれないはずだ。
ましてやあとを控えるBBチームのことを考えると、こっちに100%の体力が残っていたとしても勝つのは難しいかもしれない。
僕の不安を察してか、横にいる遠藤さんが
「頑張ろう。まずはここを勝たなきゃね」
と励ましてくれる。
くぅ、この暖かい微笑みもあの忌々しい今井に負けたら、あいつのものになってしまうかもしれない。
絶対に遠藤さん(他2名)を専属マネージャーなどにさせてなるものか。
ピーッという笛の音が鳴り、ジョーのサーブで試合は始まった。
遠藤さんがレシーブする。
御手洗君がトスで繋げる。
桜井さんがアタックで決める。
利一君がブロックで返す。
僕が地味に球を拾う。
試合は一進一退の攻防が続き、1セット目を僕らが、2セット目をDDチームが取り、決着は第3セットまでもつれ込んだ。
奥のコートでは既に決勝を決めたBBチームがこちらの観戦もせず、この球技大会で仲良くなったであろう女子数人と楽しそうにおしゃべりしている。
どこかの試合が終わるごとに何度となく上がる歓声が体育館を包む。
憎たらしいスポーツバカの今井率いるBBチームが試合を終えてから数十分後、最後の準々決勝が終わった。
これで遂に4強が出揃ったわけだ。
残ったのは、僕らCCチームと、ライバルのBBチーム。
そして今、勝利を決めたABチームと、これから僕らが戦うDDチームだ。
DDチームはシードチームだったが、強さ基準ではなくて担任の先生のジャンケンだったので特に強いというわけではないので安心だ。
決勝戦と3位決定戦はこの準決勝戦同様、二試合同時に行われ終わり次第5分挟んですぐに行われる。
ここはとにかく早く勝って、決勝の体力を温存したいところだけど、さっき完全ストレート勝ちをしているBBチームより先に試合を終わらせることは難しいだろう。
つまり僕らはある程度の余力を残しつつ、決勝に勝ち抜き、すぐ戦える体勢を整えなくはいけないのだ。
とはいえ、まがりなりにも準決勝。
相手チームだってそう簡単には勝たしてくれないはずだ。
ましてやあとを控えるBBチームのことを考えると、こっちに100%の体力が残っていたとしても勝つのは難しいかもしれない。
僕の不安を察してか、横にいる遠藤さんが
「頑張ろう。まずはここを勝たなきゃね」
と励ましてくれる。
くぅ、この暖かい微笑みもあの忌々しい今井に負けたら、あいつのものになってしまうかもしれない。
絶対に遠藤さん(他2名)を専属マネージャーなどにさせてなるものか。
ピーッという笛の音が鳴り、ジョーのサーブで試合は始まった。
遠藤さんがレシーブする。
御手洗君がトスで繋げる。
桜井さんがアタックで決める。
利一君がブロックで返す。
僕が地味に球を拾う。
試合は一進一退の攻防が続き、1セット目を僕らが、2セット目をDDチームが取り、決着は第3セットまでもつれ込んだ。
奥のコートでは既に決勝を決めたBBチームがこちらの観戦もせず、この球技大会で仲良くなったであろう女子数人と楽しそうにおしゃべりしている。