演っとけ! 劇団演劇部
二人とも遠藤さんと仲がよく、実は劇団演劇部の存在も知っている。そういう意味では小島も含め、事情知っている人間たちで構成された、なんとも都合の良いチーム編成だったりするのだ。
「いやぁ、エイトと仲良くしといて良かったよ」
そう言う小島は、自分たちの試合まで他の試合を見て、はしゃいでいるCCチームの女子たち3人を眺めている。
「いやぁ、3人ともいいよなぁ。類は友を呼ぶって奴だな。なっ、御手洗」
「そうだね」
親父のような小島の発言に笑顔で同調しつつも、御手洗君は手に持った文庫本から目を離そうとしない。
確かに遠藤さんと仲の良いこの二人は、クラスどころか学年内でも高いランクに間違いなく入るだろう。それに
「またジャンルがかぶってないのがいいよなぁ」
ああ、小島に台詞を取られた。にしても、こいつもなかなか遠慮をしない奴だ。
始めから普通にクラスに馴染んでいるくせに、僕のような奴にまでいつでもちょっかいを出してくる。(そういえば、いつの間にかこいつには『君』を付けなくなったけど、御手洗君はいつまでたっても御手洗『君』と呼んでしまうのは何でだ)
一時期はその物怖じしない態度に救われたものだけど、最近はその傍若無人さが某先輩2名を連想させることがあるから困る。
(類は友を呼ぶ、か)
昔の人は随分とうまいことを言ったもんだ。
―んっ?
でも僕はどちらかといえば控えめな性格のはずだ。なんで僕の周りにはそういう人間ばっかり集まってくるのだろう。
朱に染まらないことだけは頑張らないといけない。(朱じゃまんまじゃないか)
そうこうしているうちに僕らのチームの順番が回ってきた。
一試合目の相手は、E組のBチーム。とは言っても他のクラスと交流なんて殆どないから、大抵はどこだって同じだ。
とか思っていると
「これはこれは、久方ぶりで」
どこかで聞いたことのある独特の口調が聞こえてきた。
「いやはや、一回戦目にエイトさんとあたるとは何ともねぇ、驚きで。えぇ、こういうのを『縁は異なもの味の素』って言うんでしょうなぁ。かっかっかっ…」
言いません。
「いやぁ、エイトと仲良くしといて良かったよ」
そう言う小島は、自分たちの試合まで他の試合を見て、はしゃいでいるCCチームの女子たち3人を眺めている。
「いやぁ、3人ともいいよなぁ。類は友を呼ぶって奴だな。なっ、御手洗」
「そうだね」
親父のような小島の発言に笑顔で同調しつつも、御手洗君は手に持った文庫本から目を離そうとしない。
確かに遠藤さんと仲の良いこの二人は、クラスどころか学年内でも高いランクに間違いなく入るだろう。それに
「またジャンルがかぶってないのがいいよなぁ」
ああ、小島に台詞を取られた。にしても、こいつもなかなか遠慮をしない奴だ。
始めから普通にクラスに馴染んでいるくせに、僕のような奴にまでいつでもちょっかいを出してくる。(そういえば、いつの間にかこいつには『君』を付けなくなったけど、御手洗君はいつまでたっても御手洗『君』と呼んでしまうのは何でだ)
一時期はその物怖じしない態度に救われたものだけど、最近はその傍若無人さが某先輩2名を連想させることがあるから困る。
(類は友を呼ぶ、か)
昔の人は随分とうまいことを言ったもんだ。
―んっ?
でも僕はどちらかといえば控えめな性格のはずだ。なんで僕の周りにはそういう人間ばっかり集まってくるのだろう。
朱に染まらないことだけは頑張らないといけない。(朱じゃまんまじゃないか)
そうこうしているうちに僕らのチームの順番が回ってきた。
一試合目の相手は、E組のBチーム。とは言っても他のクラスと交流なんて殆どないから、大抵はどこだって同じだ。
とか思っていると
「これはこれは、久方ぶりで」
どこかで聞いたことのある独特の口調が聞こえてきた。
「いやはや、一回戦目にエイトさんとあたるとは何ともねぇ、驚きで。えぇ、こういうのを『縁は異なもの味の素』って言うんでしょうなぁ。かっかっかっ…」
言いません。