演っとけ! 劇団演劇部
ここは正々堂々とスポーツマンシップにのっとって、素直に頂きましょう!
(あーーーー…)
バシッ。
背中に軽く何かがぶつかり、僕は大口を開けたままよろめいた。
そして遠藤さんの箸から、今まさに僕の口の中へ誘われる予定だった緑色に輝くブロッコリーがストップモーションで落ちていく。
「んあああっ!」
なんという悲劇。
床に転がる彼を前に僕はなすすべもなく、ひざを落とした。
「いって。邪魔だよ、バカ」
と、そこへ落ち込む僕の後ろから節度のない言葉を投げてくる奴がいた
(んなにぃ?!)
僕が振り向いて、言い返そうとしたところで
「ちょっと、ぶつかってきたのはそっちでしょ。謝んなさいよ!」
と、誰よりも先に桜井お姉さまが立ち上がり、ケンカを吹っ掛けた。
「そんなとこで飯食ってんのが悪いんだろ。言ってみれば、こっちのほうが被害者だね。謝るんならそっちが先に謝りな」
「なにおぅ!?」
にらみ合う二人。
完全に僕は蚊帳の外だ。
硬直状態が続くと思いきや、すぐに無礼な男子生徒は立ちはだかる桜井さんの後ろに視線を移した。
「あっ、遠藤じゃん」
「今井君?」
なんなんだ、この展開は。
「知り合い?」
「う、うん。中学のときの同級生」
今井快(いまいかい)という『い』が異様に多いその生徒は、羨ましくも今遠藤さんが言ったとおり彼女と同じ中学に通っていた奴なのだが、他の一般生徒にも名が轟いているらしい。らしい、というのは僕が運動部じゃないからだ。
(あーーーー…)
バシッ。
背中に軽く何かがぶつかり、僕は大口を開けたままよろめいた。
そして遠藤さんの箸から、今まさに僕の口の中へ誘われる予定だった緑色に輝くブロッコリーがストップモーションで落ちていく。
「んあああっ!」
なんという悲劇。
床に転がる彼を前に僕はなすすべもなく、ひざを落とした。
「いって。邪魔だよ、バカ」
と、そこへ落ち込む僕の後ろから節度のない言葉を投げてくる奴がいた
(んなにぃ?!)
僕が振り向いて、言い返そうとしたところで
「ちょっと、ぶつかってきたのはそっちでしょ。謝んなさいよ!」
と、誰よりも先に桜井お姉さまが立ち上がり、ケンカを吹っ掛けた。
「そんなとこで飯食ってんのが悪いんだろ。言ってみれば、こっちのほうが被害者だね。謝るんならそっちが先に謝りな」
「なにおぅ!?」
にらみ合う二人。
完全に僕は蚊帳の外だ。
硬直状態が続くと思いきや、すぐに無礼な男子生徒は立ちはだかる桜井さんの後ろに視線を移した。
「あっ、遠藤じゃん」
「今井君?」
なんなんだ、この展開は。
「知り合い?」
「う、うん。中学のときの同級生」
今井快(いまいかい)という『い』が異様に多いその生徒は、羨ましくも今遠藤さんが言ったとおり彼女と同じ中学に通っていた奴なのだが、他の一般生徒にも名が轟いているらしい。らしい、というのは僕が運動部じゃないからだ。