なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!
だって、このセリフの数々は少女漫画で胸きゅんドキドキな時の態勢。
後ろからギュッてされてる時に、耳元から来るんだよ?
こんなの初心者の私が耐えられるわけが無い!
しかも、これ自分の武器を分かっててやってるっぽいからタチが悪いと思う……。
「悠くん……」
名前呼ぶだけでこんなに照れて、心臓バックバクとか私寿命縮むよ……。
でも、呼んだ後にそろりと伺えば悠くんはなんだかはにかんだ笑顔を浮かべてとっても嬉しそう。
「咲ちゃん、これからは名前で呼んでよ。もう周りにバレてもいいと思えるくらい嬉しくて仕方ないよね!」
いやいや、良くない!
そこはしっかりしとかないと。
「さすがに、里田くんにしっかり言うまでは周りにバレたくないかな……」
そんな私の言葉に、悠くんは仕方ないなって顔をして私を抱きしめてる腕に力を込めた。
「ホント、そういうとこだよね……。うん、分かった。なるべく早く咲ちゃんから話して。俺はそれまで学校では我慢するから」
「ごめんね。こういうとこ融通効かなくて……」
「それが咲ちゃんだからね。俺はそんな咲ちゃんが好きだから我慢する。でも話が着いたら我慢しないから、なるべく早く引導渡してね」
その思いは、しっかりと言葉と態度から伝わったので私はうなずいたのだった。