なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!
なんとか、この日も無事に授業を終えたあと。
ここからが問題だと思っていた私は、昼休みのうちに春子にお願いして茶道部部室で過ごしつつ訴えた。
「お願い、春子様!今日は私と一緒に帰って!うちに遊びに来て!ケーキあげるから」
拝みながらの私の言葉に春子は苦笑しつつも、うなずいて答えてくれた。
「仕方ないね。今日は助けてあげよう。昨日の悟さんでもダメだったなんて。彼らはめげないね」
実に朗らかに言うのは、春子にとっては他人事だからだ。
それでも助けてくれるなら御の字である。
「春子、ありがとう!!」
ギューッと抱きつくと、ポンポンと背中を叩きつつ言った。
「こんな面白い事態、いい位置で楽しみたいじゃない」
音符がつきそうなほど、実に楽しげに言い放つ春子にガックリと肩を落としつつ私は半ば諦め気味に言った。
「うん、春子はそうだろうと思ってた……。この際助かるのならなんでも良いの」
遠い目をして言う私に、春子はニヤニヤ顔だ。
「こんな楽しいシチュエーションを私が逃すわけないじゃない」
うん、春子はそういうタイプだわ……。
彼女は実に楽しいことが大好きなのだ。
主に観察できることで。
普段なら、私も一緒に楽しむが今回は私自身が当の本人である。
実に楽しくないのは言うまでもなかった。