なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!
春子の言葉を飲み込んで、ハッとした。
そう、私が通うことにしている教習所は結構ご近所さんで毎年何人もうちの学生も通っているので有名。
申し込みの時点でも既に誕生日を迎えているであろう他クラスの同級生数人を見かけた。
それはつまり、私の情報は下手をすると谷村くんや里田くんに筒抜けになるという事だ……。
なんてこった。
こんな時大体の人は、人気のある彼らに尋ねられたら答えてしまうだろう……。
「山野さん、今日教習所に居た?」
「来てたけど帰ったよ!」
とか
「今、教習受けてるから居るよ!」
とか、行動が筒抜けとか恐ろしすぎる……。
「私、もしかして厄介な状況自ら作った?」
恐る恐る呟く私の言葉に、春子は無常にも頷いたのだった……。
まさかの、行動把握からの待ち伏せを警戒しなければならないことに私はガックリと肩を落として帰路に着いた。
みんな、お願いだから私を売らないでくれよと願うしかなかった……。
じつはすでに私にとっては実に運悪く、谷村くんの親友が通っていて最悪予測が現実になるという恐ろしいことが待ち受けているとは気づかなかった……。
「どうか、安寧な夏休みが過ごせますように!!」
私の心からの叫び、それは叶わぬ願いとなるのだった。