なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!

「どうするもなにも……。なんで好きなのかも分からんし、私そもそもイケメン好きじゃない……」

そう、イケメンは眺めるに限る!
私にとってのイケメンとは観賞用であって、どうこうなろうという気持ちは持ち合わせていない。

「そうよね!なにせ咲の好みはお兄ちゃんだもんね!」

そう、私の理想は年の離れた兄である。
兄はかなりのハイスペックで、そこそこ見目も良い。

そして何より、兄にはアレがあるのだ!

「あの上腕二頭筋と胸板は格別なのだよ!」

塩っぽく同級生になんて興味無しな私は、隠す事無く筋肉フェチである。
なのでひょろっとしてたりする、同級生のイケメンになんて興味はない。
イケメンは観賞用との発言はそこからである。

「あんたのその趣味も、ブレないわね」

私にそんなこと言う春子は手フェチである。
彼女の年上の彼氏はそのフェチに見合った手を持つ美容師である。

「春子もそこら辺は変わらないでしょ?」

「確かに!」

何かしらにフェチズムを持つ私と春子はその点で親友であり、悪友であり、同志なのである。

私の筋肉フェチを満たす自慢の兄は十歳年上の社会人で柔道で全国にも行った猛者である。
現在は警備会社の社員としてお仕事をしている。

< 7 / 163 >

この作品をシェア

pagetop