なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!
大好きな自慢の兄である。
「しかも、あんたと並ぶとお兄さんがめちゃくちゃ大きくて、咲が小さくなっちゃうのよね!」
休日の兄妹お出かけ時に偶然会ったことのある春子は、私と兄の対比を良く知っている。
「あっちは180センチ後半でこっちは150しかないからね…」
そう、兄との身長差は30センチ以上。
正直座ってても話すと首が痛くなる身長差である。
そして、兄は年の離れた私にすこぶる甘い。
よって、あまり似てない兄妹の私と兄は時々出掛けると年の離れたカップルに間違われる。
「ねぇ、春子さんや。私、少し思いついたんだが……」
ニヤリと笑いながら言うと、同じような笑みを浮かべる春子と笑い合う。
「ほうほう、その思いつき聞いてみようか?」
そうして話したのは、兄を召喚して彼氏と誤解させちゃおう作戦である。
「まぁ、やってみれば?上手くいくかは分かんないけど、面白そうだし」
ニコニコとした返事に私は、これは上手くいくかもと上機嫌になって昼休みを終えた。
敵の行動力を全く予測しいていなかった私は、自分の詰めの甘さに辟易することになる。