なぜか私、クラスのイケメンツートップに告られました!

「午前中の出来はどう?」

食べながら聞いてきた春子に、私も答えつつ聞き返す。

「そこそこ。問題無いと思う。春子は?」

「私も、そこそこかな」

そんな返事だった。

春子は私と同じ教育学部希望で、ただし中高の教員免許が目的らしい。

春子の家はお父さんが大学教授でお母さんは小学校の養護教諭。
お兄さんは現在大学で教員課程を取っている、小学校の先生を目指しているとか。
明るく元気なお兄さんだ。

そんな春子も自然教員を目指すことにしたんだとか。

春子の家も家族みんな仲良しなので、進路選択はそんな感じになったのかなと思う。

私は自分が末っ子だったからか、自分より小さな子が可愛くて仕方ない。
なので、小さな頃から幼稚園の先生が夢だった。
だから迷わず教育学部の幼児教育学科を選んだ。

将来の選択は人それぞれだが、みんな今日の試験に受かるといいなと思う。

そうして私と春子はたわいの無い話をしながら昼食を終えて、午後の試験へと気持ちを切り替えたのだった。

午後、二教科を終えてやっと肩の力が抜ける。
やはりそこそこ気を張っていたのだろう。
肩が軽く凝っている。

首をぐるっと回して凝りを解して帰宅の準備をする。
明日は面接だし、もうあとはどうにでもなれって気分だ。
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