【短】失恋 未練 涙の約束
何から説明したらいいか考えていると、さっきの拓海と同じように遠慮なくドアを開ける音がした。
カーテンから二人して顔を出してみると、そこには保健室の先生。それから拓海の担任と、私のクラスメイト?
「拓海、何が起こったか理解出来ない」
「俺も……」
先生たちは何やら怒っているみたい。
いや、あきれてる? クラスメイトたちは、何か嬉しそうにしてる。
「広沢拓海! 今、何時だと思ってるんだ。とっくに授業始まってるぞ!」
「……あ」
担任に言われて拓海が慌てて腕時計を確認する。
私も横からそれを見れば、すでに十分は経っていた。
いつの間にか休み時間が終わっていたみたい。話し込んでいて気づかなかった。