欲しいのは、たったひとり。
お家で勉強会
春学に入学してきて、陽日くんと出会った4月から2ヶ月が過ぎ、雨がしとしとと降り出す6月に入った。
毎日雨が続き、見上げると灰色の雲がかかる空。
でも、私の心は毎日快晴なのです!
それはもちろん、友達がいるからで。
あの日、仲直りしてから私たちは毎日一緒に過ごすようになった。
あ、後日談だけど。
私が第三会議室に閉じ込められていて、私を探すために陽日くんが廊下を走り回っていて。
もちろん、それを先生に見つかったわけで。
見つかったときは、先生に見過ごしてもらったらしいけど、次の日から1週間全教科の先生からパシリを受けたらしい。
ひびちゃんに止められたから、私は手伝わなかったけどね。
まぁ、もちろん今も陽日くんとの同居は続いていて、最近は陽日くんが料理を作るようになった。
私の手伝いをしたいって言って、ちょっとずつ料理の腕が上がっている。
ひびちゃんは、もう陽日くんのことは振り切れたって言っていたけど、まだ完全ではないと私は思っている。
ときどき陽日くんを目で追っていたり、少し顔が赤くなってしまってるし。
可愛いよね。