欲しいのは、たったひとり。
──────ガチャンッ
少しして、玄関のドアが閉まる音がした。
と思っていたら、リビングのドアが開いて、
陽日くんが戻ってきた。
「・・・・・そのダンボールは?」
戻ってきた陽日くんが抱えていたのは、大きなダンボールだった。
「よいしょっと!」
陽日くんは大きな掛け声を出して、ダンボールをフローリングに置くと
「はい」
と言ってそのダンボールを私に差し出した。
んんん?
「え?」
「これ、七乃の荷物だから」
んんん?
どういうことかな??