欲しいのは、たったひとり。
今、俺がいないどこかで七乃が泣いていると考えたら、胸が苦しくなる。
ても、どの教室を探してもいないのはおかしい。
どこかで見過ごしたのか?
考え込んでも、思いつかなかった。
と、そのとき。
────キーンコーンカーンコーン
俺の焦る鼓動とは裏腹に、のんびりとチャイムが鳴った。
このチャイムは朝のHR終了のチャイム。
つまり、10分後に一限の授業が開始するということで。
現在地、2階踊り場。
俺は考えるよりも先に足が動いて走り出していた。
あの3人組のいる教室に。
でも、教室の前の廊下に彼女たちはいた。
俺はすぐにそこへ向かった。
自分のクラスの奴らや他クラスの奴らの目を無視して。
その3人組の中心にいたリーダーの女子の、ブレザーの襟を強く引っ張り、俺の顔に近づける。
「きゃっ」
学校中を走って、息が整わないけど無我夢中だった。
「お前、七乃をどこにやった!?俺の七乃をどこにやったんだ!早く教えろ!」
「·······わ、私は、何も知らないで、す」
ても、どの教室を探してもいないのはおかしい。
どこかで見過ごしたのか?
考え込んでも、思いつかなかった。
と、そのとき。
────キーンコーンカーンコーン
俺の焦る鼓動とは裏腹に、のんびりとチャイムが鳴った。
このチャイムは朝のHR終了のチャイム。
つまり、10分後に一限の授業が開始するということで。
現在地、2階踊り場。
俺は考えるよりも先に足が動いて走り出していた。
あの3人組のいる教室に。
でも、教室の前の廊下に彼女たちはいた。
俺はすぐにそこへ向かった。
自分のクラスの奴らや他クラスの奴らの目を無視して。
その3人組の中心にいたリーダーの女子の、ブレザーの襟を強く引っ張り、俺の顔に近づける。
「きゃっ」
学校中を走って、息が整わないけど無我夢中だった。
「お前、七乃をどこにやった!?俺の七乃をどこにやったんだ!早く教えろ!」
「·······わ、私は、何も知らないで、す」