君がいたあの日

③始動

退屈な一年が過ぎ、
俺は高校2年生になった。


「何も変わらない」

そう思っていた。

思うしかなかった。

この生活に希望は無い。

ただ、生きているだけ。
  
自暴自棄になっていた。

正確には、誰かに、かまって
欲しかったのだろう。


新クラスになってからも、
俺はクラスの中で空気に

なっていた。誰も相手をしない。
別に俺を嫌な訳じゃない。


ただ…。俺と話すことによって、
周囲から、厳しい視線が向けられる。


ただ、プライドを守るために。

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