ツンの恩返しに、僕は108本のバラを贈るよ
「あら、知らないとでも思ったの? これでも私はあの子の母親よ。そんなこととうの昔に知っていたわ」
父親である社長は全く気付かず、副社長のことをゲイと思っていたのに……流石だ、と感心したと同時にトントンとノックの音がした。
蘭子さんの「どうぞ」の声でドアが開き、ワゴンを押した喜田さんが入ってきた。
「蘭子様、お茶をご用意致しました」
そう言って喜田さんは、陶磁器製のティーポットから同柄のティーカップにお茶を注ぐ。
「お食事前なので、ダイエット茶をご用意しました」
「数種のハーブをブレンドしたホテルのオリジナルティーなの。美味しいわよ」
目前に置かれたティーカップから爽やかで甘い香りが漂ってくる。
ダイエットと聞き、好奇心が湧く。早速「いただきます」と言ってカップを手に取り、一口飲む。
「美味しい!」
「でしょう。このダイエットティーは食前食中に飲むのが効果的なの」
「このお茶を飲んでいるから? 蘭子さんって本当にスタイルいいですね」
出産経験のある四十代とは到底思えない見事なプロポーションをしていた。
「あら、奈々美ちゃんてとってもいい子ね」
いきなりの『奈々美ちゃん』呼びと相互を崩した蘭子さんに驚く。
父親である社長は全く気付かず、副社長のことをゲイと思っていたのに……流石だ、と感心したと同時にトントンとノックの音がした。
蘭子さんの「どうぞ」の声でドアが開き、ワゴンを押した喜田さんが入ってきた。
「蘭子様、お茶をご用意致しました」
そう言って喜田さんは、陶磁器製のティーポットから同柄のティーカップにお茶を注ぐ。
「お食事前なので、ダイエット茶をご用意しました」
「数種のハーブをブレンドしたホテルのオリジナルティーなの。美味しいわよ」
目前に置かれたティーカップから爽やかで甘い香りが漂ってくる。
ダイエットと聞き、好奇心が湧く。早速「いただきます」と言ってカップを手に取り、一口飲む。
「美味しい!」
「でしょう。このダイエットティーは食前食中に飲むのが効果的なの」
「このお茶を飲んでいるから? 蘭子さんって本当にスタイルいいですね」
出産経験のある四十代とは到底思えない見事なプロポーションをしていた。
「あら、奈々美ちゃんてとってもいい子ね」
いきなりの『奈々美ちゃん』呼びと相互を崩した蘭子さんに驚く。