キミの色はきっと、虹色に。
*:なんとなく過ぎていく日々
ゴールデンウィークが終わり、
季節は5月中旬に差し掛かっていた。
よく晴れた平日のお昼。
私は少し遠くに来ていた。
ザパーンとすぐそばで聞こえる波の音は、私の心を癒してくれていた。
連休シーズンも終わった平日の昼間ということもあり、海岸にはほとんど人がいなかった。
海岸沿いの堤防に座りながら本を読む時間は、
私の好きな時間。
目の前に広がる海を見ていると、世界は私だけな気がした。
「このまま時間が止まったらいいのに」
ボーッとしながら遠くを見ていると、近くでキャッキャッとはしゃぐ親子連れの声で我に返った。