君の隣でその白いドレスを着たくて






「じゃありんごで。」



そう言って玉井さんの右手からりんごジュースを受け取る。



「高木さんは、飲み物だと何が好き?」



「んー、温かいのだとココアで、冷たいのだとりんごジュース。」



「え。ほんとに?気をつかってるんじゃなくて?」



「ほんとに。」



「そっかそっか。それならよかったよ。」



玉井さんはこちらに笑顔を見せて、車を発進させた。


とても気が利く人なんだなぁ、玉井さんは。

飲み物用意してくれて、しかも好みまでちゃんと確認してくれて。



「高木さんはもう夏休みの課題終わった?」



「うん。数日前に終わったよ。」



「すごいなー。
僕なんて、切羽詰まらないとできなくて、ギリギリまで残ってたなぁ。」





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