君の隣でその白いドレスを着たくて






「玉井さんは、梨々とどういう関係なんですか?」



「図書館でたまたま知り合って、その後何度かお会いした程度です。
まあ僕は梨々さんのこと好きなんですけどね。」



「えっ。そうなんですか!」



大斗さんのあまりにストレートな言葉に、どきっとしてしまう。

嬉しいような、なんか申し訳ないような、そんなふうな気持ちになる。



「そうなんです。
今すぐどうこうって話ではないんですけど。」



「もう佳奈!勉強するよっ。」



「はぁーい。」



それからあたしたちは明日のテストに向けて、勉強を始めた。

ときどき大斗さんにも教えてもらいながら、3時間ほど机に向かっていた。



「もうむりぃ。お腹すいて力が出なーい!」



佳奈はそう言ってバッと顔を上げたかと思うと、すぐに机にぐったりと伏せてしまう。





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