君の隣でその白いドレスを着たくて






「あ、じゃあ、・・・あたしにしませんか。」



「は?」



「あ、えっと、あたしを好きになってくれないかなー・・・なんて。」



先輩はふっと笑ったけれど、あたしの顔を見て本気だと思ったのか、笑みを引っ込めた。



「・・・そうできればいいけどな。」



「えっ?」



「でも僕は多分、なんだかんだ言いながらも、ずっと陽華のことが好きなんだと思う。
今までもそうだったしな。」



「・・・そうですよね。」



「僕ほんとは、体調悪くなんてないんだ。」



先輩がさっきとは違って、明るめの声でそんなことを言う。



「え。じゃあなんで嘘までついて学校休んだんですか?」



「陽華に会いたくなかったんだよ。」





< 145 / 172 >

この作品をシェア

pagetop