君の隣でその白いドレスを着たくて






「陽華の前では笑顔で、優しくありたいんだけど、今日はそれが無理そうで。」



「そうなんですね。」



「僕、陽華のことになると、ほんとダメなんだ。
たぶんそれは、彼女をすごく想ってるからだと思う。」



「はい。」



「だからごめん。
気持ちは嬉しいけど、僕は陽華以外考えられないから。」



「はい。
・・・ですよね。わかってました。

服。試着するときに新海さんの話してくれたじゃないですか?少しだけ。」



「うん。」



「その顔をみたときに初めて、素敵な人だなって思ったんです。
それまでは、強引で、自己中で、こっちの話聞かないし。だから、大嫌いな人だったんです。」



「ははっ。そんなふうに思ってたんだ。」





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