君の隣でその白いドレスを着たくて
「あのっ。」
「なに。僕忙しいんだけど。」
やっぱり聞きたい。
あたしが彼の服を着た感想なんかじゃなくて・・・。
「この前の電話、・・・大丈夫でしたか?」
あんな顔をしていた理由が気になって、つい、そんなことを聞いてしまう。
あたしのその質問を聞いて、彼の眉間にどんどんしわがよっていく。
彼の返しは大体予想がついていた。彼ならきっと・・・。
「君に関係ある?」
そういうと思っていた。
「・・・ない、です。」
「わかってるなら聞かないで。
君に話すことじゃない。」
「はい。・・・すみません。」
「謝らなくていいから早く帰ってくれる?」
「はい。すぐ帰ります。」
あたしはすぐに踵を返し、図書室をあとにした。