君の隣でその白いドレスを着たくて
「たーかーぎーサンッ。」
急に後ろから声をかけられて振り返ると、そこには、あたしが注目を浴びてしまっている原因の、あの人がいた。
「五十嵐先輩。」
「大変だねぇ、君。
注目浴びちゃってるみたいだよ。」
誰のせいだと思っているんだ、この人は。
「もう話しかけないでください。」
「なんで?」
「なんでって・・・。
なんでもです!」
「ふふっ、なんだそれ。
理由になっていないじゃないか。」
君は面白いな、と笑ったその顔は、普段の凛々しい顔と違って、
無邪気な子どものようだった。
普段と違うそのせいで、したくもないのに、不覚にもキュンとしてしまう。