君の隣でその白いドレスを着たくて
「なるほどね。」
言いたいことはわかった。
でも今の話の流れでいくと、あたし、先輩におんぶされるの・・・?
「じゃあ五十嵐先輩、梨々をよろしくお願いしますね!
じゃあ梨々、また明日ね!ドーナツはまた今度食べに行こうね。」
「え。あ。うん。また明日。」
なぜか満面の笑みで去っていく佳奈を呆然と見送り、先輩とふたりきりになる。
「とりあえず乗りなよ。」
彼はそういうとあたしに背を向けた。
これはほんとにおんぶされるやつだ・・・。
まあ拒否ってもひとりでは帰ることが出来ないし、大人しく先輩の首に手を回した。
先輩は立ち上がると、佳奈が置いていったあたしのカバンを拾い上げ、歩きはじめた。
「あの・・・。」
「なに。」