君の隣でその白いドレスを着たくて
「はい?」
「みんなの視線が気になって仕方ないんでしょう?
あーあ。今、君の顔が見られないのがすごく残念。」
「あたしはすごく助かりました。」
どうせ、また人の顔を見て笑うんだろう。
それならば見られなくて安心した。
またあんなに笑われたら、次こそ恥ずかしさでゆでダコにでもなってしまいそうだ。
「君、少しはやり返した?」
ふと、彼がそんなことを聞いてきた。
「え?」
「やられてばかりじゃん。
少しはやり返したりしたの?って聞いてるんだけど。」
「・・・いえ、全く。」
「ははっ。やっぱり馬鹿だな。」
「そうですか?
ただ時間を無駄にしてしまうだけじゃないですか。」
「やっぱり面白いね、君。
馬鹿だけど。」