君の隣でその白いドレスを着たくて





-翌日-


いい天気のおかげで気分も良く、昨日のイライラなんて忘れていた。

そう。せっかく忘れられていたのに・・・。


ドンッ


「すみません・・。」



「あ。昨日の。
君は昨日から何なの。」



うわ・・・。

図書室であったあの人だ・・・。

また会うなんて最悪。

ついてないなぁ、あたし。



「すみませんね!はいどうぞ!」



昨日と少しも変わらない偉そうな態度に、昨日においてきたはずの怒りがまたふつふつとわいてくる。

そしてぶつかったときの態度にまた腹を立てる。

このままここにいたら、怒りでゆでだこになれそう。

早くここから立ち去ろうと、ぶつかったときに彼が落とした教科書を拾って、押し付ける。

そしてそのまま踵を返した。



「あ。ちょっと待ってよ。」



「あなたこそなんなんですか。」



あれだけ人の気分を害するような言葉を言って、態度をとったくせに。





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