君の隣でその白いドレスを着たくて
問題集とノートを開いて、課題を進めていく。
けれど、開始早々、難しい問題に直面してしまった。
あたしがどう解くのかわからなくて、ぶつぶつとひとりごとを言っていると、斜め前に座っていた男性が声をかけてきた。
「僕で良ければ、解き方をお教えしても・・・?」
「えっ?」
「お困りのようでしたので。」
「あっ。はい。
・・・お願いしてもいいですか?」
ひとりごとを聞かれていたのかと思うと、なんだか恥ずかしいけれど、わからないところを教えてもらえるなんてありがたい話だ。
「おとなりに行っても?」
「はい。大丈夫です。」
男性は読んでいた本を閉じて席を立ち、あたしの隣の席に座った。