LOVEMEMORY




「…んだよ…おまえ…ばかだろ…!!なんで…おまえっ…!!おれのっ…ことっ…何回も…びしょ濡れっでっ…!!呼んでっんだよ…!奈央…おまえっ…どうしたんだっよ…!!」



ケイゴは泣いていた 




「…ケイゴ、こそ、あたしの名前、何回も書いて…。あたし、もう…ケイゴがいないと、むり、だ…ゲホッ!!」



咳が出た。

ケイゴはあたしを 

毛布にくるんだ 



「…ごめん…さむかったな…?真冬なのにな…」



ケイゴの涙がぽたぽた、

あたしの頬に落ちる 




「…愛してる…奈央…」




その涙が 

あたしの涙のように 

流れる 




「…あたしも、あいしてるよ…」






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