俺様外科医の極甘プロポーズ

その日の昼休み、職員食堂で私は壱也先生に晴也先生のことを話した。

「なんだか裏があるような気がしてならないよ。気を付けろよ、りさ」

 壱也先生は声を落としてそういった。

「先生がそんなふうに思うのもわからないではないけれど、ただの義兄としての優しさじゃないでしょうか」

「そうならいいけどな」

 壱也先生に気を付けろなんて言われてしまうと不安になってしまうけれど、晴也先生だってそこまで悪い人じゃないだろう。

「それよりも今日の弁当は何?」

「今日はね、特製中華弁当ですよ」

 私は紙袋からお弁当箱を取り出すとテーブルの上に広げた。

「うまそう!」

「先生夜勤だったし、朝もろくに食べてないんじゃないかと思ったんでたくさん作ってきちゃいました」

 エビチリと春巻き、青椒肉絲に炒飯のおにぎり。デザートには手作りの杏仁豆腐もある。

「全部食べ切れるかな」

 いいながら先生はパクパクと勢いよく食べ進めていく。

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