俺様外科医の極甘プロポーズ
「壱也先生、めちゃ素敵ですね~」
田口さんはうっとりした顔で、甘いため息をつく。
「そうなのかな?」
確かにか顔は整っているけれど、素敵というカテゴリーには分類しかねる。初日で緊張しているのかも知れないけれど、にこりともしないのはあまり好ましくない。医者として。
「なんていうか、不愛想だよね」
人形。もしくは、サイボーグみたい。
「先輩の目は節穴ですか! ああいうのは“クール”っていうんですよ‼」
「……そうなんだ。クールねぇ」
仕事ばかりで恋愛経験のないからなのか、田口さんの気持ちは理解に苦しむ。
私はどちらかといえば、晴也先生の方が好みだ。
穏やかで、いつもニコニコとしている。それだけで安心してしまう患者さん多い。男性は顔じゃない。なんていったら、また言われてしまうかもしれない。先輩の目は節穴ですかって。