俺様外科医の極甘プロポーズ
「花村は俺のこと好き?」
先生の言葉に私は顔を上げた。
「いきなりそんなこと聞かれても困ります! そりゃ先生はいい男だと思うし、仕事も頑張ってるし……」
嫌いで仕方なかった先生のことを徐々に知っていくうちに、私の気持ちは好転した。
悪い噂が流れたときは、自分のことのように悲しかった。だからきっとそれは彼のことを好きだということなんだろう。
「……よくわかりません」
「わからないのかよ」
先生は苦笑いを浮かべた。普通の女の人だったら、もっと上手に答えるのかもしれない。
けれど、私は違う。いきなり好きかと聞かれてすぐに答えを出せるスキルがあれば、恋人いない歴イコール年齢であるはずがない。
「すみません」
「まあいい。嫌いじゃないってことだよな」
「はい」
「俺は好きだよ、花村のこと」
以前先生は気になる女がいると言っていた言けれど、その人のことはどうなったんだろうか。聞きたくてもこんな状況では聞けない。