俺様外科医の極甘プロポーズ
「どうして私なんですか? かわいくもないのに」
「自分の価値は自分で決めたらだめだ。君は十分かわいいよ。不器用なのに頑張る姿がいじらしい。いますぐキスしたいし、抱きたい」
真顔でそんなことを言われて、私の思考はショートする。ああもう、何も考えられない。
「先生のおっしゃっている意味が分かりません」
「いちいち意味なんて考えるな。体で感じてくれたらいい」
先生は私に触れるだけのキスをする。柔らかくて温かくてここちよくて、でも全身の血液が沸き立つようなそんな強烈な感覚に襲われる。
「……あの、先生」
「嫌なら逃げていいんだよ。この足では君を追えないんだから」
「そうじゃなくて。……はじめてなんです。私今までその、男性とこういうことしたことがなくて……」
私の告白に、先生は驚いたような顔をした。いわない方がよかっただろうか。
しかし、経験があると思われているのは困る。つまらない女だって思われたくないし、私を抱いた後悔もさせたくない。処女なりの見栄とプライドくらい、私にだってある。
「私には、先生を満足させる自信がありません」
「満足って、いったい花村はどんなことしてくれようとしてるわけ?」
「……それは、言えません!」
「言えないようなことって、どんなことだよ。お前、本当に経験ないの?」
「そうですよ!」