俺様外科医の極甘プロポーズ
「……先生?」
花村はまだ眠そうな目で俺を見つめた。
「起きたのか」
「はい。足は、まだ痛みますか?」
「ありがとう。大丈夫だよ」
「そうですか、よかった」
安心したように微笑む彼女のことを抱きしめてしまいたくなる。でも、
「まだもう少し寝ていていいよ。アラームはかけてある」
今にもくっつきそうな瞼を見ていたら、ついそんなことを言ってしまった。花村は「よかった」とつぶやくとゆっくりと目を閉じた。俺は瞼にそっと唇を押し当てる。
「……先生。もっと、して」
寝言だろうか。もしそうだろうと、こんな状況でこんなことを言うなんて反則だ。
俺は花村を抱きしめると今度は唇にキスをする。さすがに目を覚ましたようで、困惑気味な瞳で俺を見る。
「……寝ていていいって言ったのに」
「ああいいよ、寝ていてくれて構わない。俺は俺で勝手にさせてもらうから」
いいながら下着の中に手を滑り込ませると花村はびくりと体を反応させる。
「そんな、ずるい」
眠いからなのか、鼻にかかった甘い声で俺を非難する。
「ずるいのはどっちだ」
本人は煽っている自覚はないのだろう。だから余計にからかいたくなる。俺は、七時のアラームが鳴るまで花村との時間を楽しんだ。