高校生夫婦はじめました。
正臣は口を開き、小声のまま言った。
「……今朝のこと、ちょっと反省してる。“ただヤりたいだけ”みたいに思わせたかもって」
「ヤりっ……!? ちょっと黙って‼」
何を言い出すのかと思えば……!
突如蒸し返された今朝の出来事。まさか正臣が学校でその話を持ち出すとは思わず、びっくりした私はきょろきょろと辺りを見回す。絶対に学校の人に聞かれてはいけない。こんな会話、普通のクラスメイト同士はしない……!
正臣の言葉は止まらない。
「そうじゃないんだ。ヤりたい気持ちはもちろんあるけど、それだけじゃなくて……」
「わ――‼」
そういうこと言わないで!
今すぐこの手で正臣の口を塞ぎたいけど、そんなの遠目に見ても怪しい。幸いなことにすぐ傍には誰もいなくて、正臣の発言を聞いていたのは私だけだった。
ほんと黙って!
近くに人がいないうちに叱って、そういうことは学校では言わないように念押ししようとした。――けれど、何やら本当に反省しているらしい正臣は、真面目に私に何かを伝えようとしている。
眉根にシワを寄せて困っている表情が珍しくて、私はつい黙ってしまう。
正臣はこんなことを言った。
「知佳のこと、早く欲しくて」
「……今朝のこと、ちょっと反省してる。“ただヤりたいだけ”みたいに思わせたかもって」
「ヤりっ……!? ちょっと黙って‼」
何を言い出すのかと思えば……!
突如蒸し返された今朝の出来事。まさか正臣が学校でその話を持ち出すとは思わず、びっくりした私はきょろきょろと辺りを見回す。絶対に学校の人に聞かれてはいけない。こんな会話、普通のクラスメイト同士はしない……!
正臣の言葉は止まらない。
「そうじゃないんだ。ヤりたい気持ちはもちろんあるけど、それだけじゃなくて……」
「わ――‼」
そういうこと言わないで!
今すぐこの手で正臣の口を塞ぎたいけど、そんなの遠目に見ても怪しい。幸いなことにすぐ傍には誰もいなくて、正臣の発言を聞いていたのは私だけだった。
ほんと黙って!
近くに人がいないうちに叱って、そういうことは学校では言わないように念押ししようとした。――けれど、何やら本当に反省しているらしい正臣は、真面目に私に何かを伝えようとしている。
眉根にシワを寄せて困っている表情が珍しくて、私はつい黙ってしまう。
正臣はこんなことを言った。
「知佳のこと、早く欲しくて」