高校生夫婦はじめました。
私の了解を得ると、正臣は一度上体を起こして私の脚の上に座った。そしてパジャマのボタンに手をかけ、ぷちぷちとスムーズにはずしていく。
“恥ずかしい”という意識はどうしても消えなかった。でも、こんなことを許し合える関係って、ちょっとすごいなと思った。他の誰にも無理だと思う。正臣以外には無理。
そう考えたらこの行為は、“ふしだら”って言葉で片づけられるものじゃない。
私のパジャマを脱がすと、正臣は自分が着ているTシャツに手をかけた。私はその光景を目にして黙り込んでしまった。目の前で露わになっていく彼の素肌。お腹も、胸も、肩から鎖骨の骨格も、自分のものとはまったく違う。
(なんか、“男の子”っていうより……“男の人”みたい)
一体いつの間に、こんなしっかりした体になっていたんだろう。幼稚園の頃から同じペースで成長してきたつもりでいたけど、今はこんなにも違う。
「知佳」
「なに……?」
彼は私の凝視する視線から一瞬目をそらして、それからそろりと視線を合わせなおし、問いかけてくる。屈んで顔を近付けながら。
「……触る?」
「え」