最弱救世主とドS騎士

「リナ様!」
シルフィンが心配そうに駆け寄ってきたので、私は笑って「大丈夫」と返事をした。
恥ずかしい。
慣れないドレスはやっぱりダメだね。

「リナ様?」
シルフィンの顔色が悪い。
どうしたの?
忙しかったから疲れが出たの?
今日は早く寝たらいいよ。
シルフィンもお疲れでしょう。

シルフィンの口がアワアワしている
かなり動揺していた。

どうしたの?
って思った時に右手に違和感。

重い。

あれ?って見下ろすと



私は

何百年も誰も抜いた事のない剣を抜き

手に握っていた。


そして

扉の向こうで

アレックスとリアムが呆然と声もなく立ちすくんでいた。
< 110 / 236 >

この作品をシェア

pagetop