最弱救世主とドS騎士
「リナ様!」
シルフィンが心配そうに駆け寄ってきたので、私は笑って「大丈夫」と返事をした。
恥ずかしい。
慣れないドレスはやっぱりダメだね。
「リナ様?」
シルフィンの顔色が悪い。
どうしたの?
忙しかったから疲れが出たの?
今日は早く寝たらいいよ。
シルフィンもお疲れでしょう。
シルフィンの口がアワアワしている
かなり動揺していた。
どうしたの?
って思った時に右手に違和感。
重い。
あれ?って見下ろすと
私は
何百年も誰も抜いた事のない剣を抜き
手に握っていた。
そして
扉の向こうで
アレックスとリアムが呆然と声もなく立ちすくんでいた。