最弱救世主とドS騎士
「えーっと……あの……」
気まずい
超気まずい空気がお宝部屋に漂っていた。
「あのですね……」
私は転んだままの体勢で、驚く3人と自分の手にある剣を交互に見る。
いやどうして
抜けちゃった?
♪タラララ~ン
宮本里奈はレベルがひとつ高くなった。
って
笑って終わらせる話じゃなさそうだ。
アレックスは怖い顔で後ろを振り返り、人影が無いのを確認してから全員を瞬間移動。
私は剣を持ったまま
みんなと一緒に、一番最初に案内された部屋に移動した。
あまりに慌てて移動したせいか、私は床に転んだまま着地した。
天井で天使がラッパを吹いている。
こんな時だけど
天使のお尻が丸くて可愛いのを再確認した。
心が切羽詰まっていると
現実逃避したくなる。
「リナ様」
すぐ近くにいたシルフィンが手を伸ばしてくれたので、剣を持ったまま立ち上がる私。
あらためて見ても
きらびやかな剣だなぁ。
するとアレックスとリアムが私に詰め寄る。