最弱救世主とドS騎士

嫌だ
そんなの嫌だ

まだプロポーズの半分が残ってる。
絶対嫌だ!
私を残して行くなんて絶対嫌だ!

アレックスとシルフィンとジャックが駆け寄っている。
アレックスはリアムの横たわる身体を抱きしめる。
シルフィンが号泣し
ジャックが叫んでる。

これが終わったら結婚式するんでしょう。
超ド派手な結婚式をしようと思ってたのに
リアムが恥ずかしくなるくらい
超ド派手なのを考えて
困らせてやろうと思ってたのに

あなたの照れたような
笑った顔が好きだった。

私だけに見せてくれる顔。

私だけのリアム。

私の愛する人。

しなやかな肌
たくましい腕
長い綺麗な髪
美しいヘーゼルの瞳
心地良い声

こんなにも
愛してるのに……

私の目の前で死んでしまった。





< 159 / 236 >

この作品をシェア

pagetop