最弱救世主とドS騎士
それから
雨の日も風の日も雪の日も
騎士リアムは時間を作り海辺に佇む。
彼は長身で手足は長く
ブラウンの長い髪をひとつにまとめ
スッと通った鼻筋を持ち
少し薄い唇をキリリと引き締め海を見つめる。
彼の一番の魅力は凛としたヘーゼルの瞳だろう。
その瞳に射ぬかれたなら
女は誰でも彼に夢中になってしまう。
顔だけではなく
剣の腕も強く誰にも負けない腕前を持っている。
王に忠誠を誓った騎士。
彼は王を助けたい。国を助けたい。
愛馬と共に彼は、海からやって来る救世主を祈りながら待っていた。
あれから季節は巡り
今は夏の始まり
夏が終われば秋が来て
魔王にこの国は滅ぼされてしまう。
我々が全力で戦っても
魔王には勝てないだろう
だから神様
最強の魔法使いを私達にお使い下さい。
誰にも負けない魔法を使える
最強の救世主をお使い下さい。