最弱救世主とドS騎士

「アレックスはどこにいるの?あれから国はどうなったの?魔王はもう来なかった?フレンドは?国のみんなは?いつここに来たの?騎士団がバイク便って?シルフィンが地下アイド……」

唇をふさがれてしまった。

「落ち着こう。何か飲むかい?」
くしゃっと私の頭を撫でてから部屋のカウンターに移動しようとするので、私は彼のスーツの裾をギュッと握る。

「リナ?」

「もう離れたくない」
必死な声を出す私。

もう二度と離れたくないもの。

「リナが拒否しても、俺はリナの傍にいる。リナの為なら何でもできる」

「リアム」

身体がふわっと浮き上がり
幅の広いソファーに身体が沈む。

「そんな顔するな」
瞳の色は変わっても
人を惹き付ける魅力的なまなざしは変わらない。

「こっちはずっと抱きたくてたまらないのだから」

横たわった体勢で首筋にキス
いやこれは……ダメでしょう。

「こっ……ここじゃダメ」

「誘ったリナが悪い」

「誘ってない」

「『抱いて欲しい』って俺を見てた」

「ちょっと落ち着いて」
ブラウスのボタンが外されて、スカートの下から彼の手が入る。

ダメダメダメ!
会社ではダメ!
本当はこのまま流されたいけど、それはダメ!私の理性よ全面的に出ておいで!!
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